金沢のコーヒー文化を支えて80年。
ダートコーヒーが紡ぐ「変わらぬ美味しさ」と、環境に配慮した次世代への挑戦
July 9, 2026
ダートコーヒー株式会社様は1945年、終戦直後の金沢で創業。北陸におけるコーヒー文化のパイオニアとして、地域の純喫茶やホテル、家庭にいたるまで「変わらぬ味と香り」を届け続けています。近年SDGsや環境問題にも深くコミットする同社に、サステナブルなコーヒー文化の発展やこれからの挑戦についてお話を伺いました。
ダートコーヒー様が考える「美味しいコーヒー」とは?
「happiness your coffee life」一杯のコーヒーで幸せをお届けすることです。
金沢で培った文化と伝統を継承しつつ、常に変わらぬ味と香りで、安心して飲んでいただけるコーヒー。いつもの味で美味しいと言っていただけるコーヒーを提供することが私たちの使命であり、そんなコーヒーこそが「美味しいコーヒー」だと考えています。
近年は、豆の産地や精製方法といった「特徴」を追求する生産者側のトレンドもありますが、多くの消費者の皆様が求めているのは「自分が美味しいと感じるか」「飲み慣れた味かどうか」、そしてコーヒーを飲む時間や空間そのものの心地よさです。だからこそ私たちは、消費者の皆様の「こんなコーヒーが欲しい」という声にどこまでも寄り添いたいと考えています。
ダートコーヒー株式会社 取締役/中西様
「品質第一主義」理念を実現するために心掛けていることは?
コーヒーは農産物であり、いつも同じ原料が入ってくるとは限りません。そこで原料の生豆が入荷してから製品となって出荷するまでの間、あらゆる工程にこだわってチェックし、記録しながら製品作りをしています。
実は、収穫時期や気候による豆の品質変動だけでなく、季節による味覚の変化(例えば、夏は苦味を感じにくくなるなど)までを計算に入れています。それらを踏まえて焙煎工程などで微調整を行い、「いつも変わらない味と香り」を安定して提供し続けること。この徹底した調整能力こそが、お客様の厚い信頼を獲得するための核となっています。
特にこだわっているのが水出しコーヒーということでしたが、詳しく教えて下さい。
水出しコーヒーの技術面における最大の差別化は、高品質なアラビカ種を100%使用している点です。一般的なアイスコーヒーは、しっかりとした苦味とボディ感を出すために、ロブスタ種という特有の苦味を持つ豆をブレンドするのが業界のスタンダードです。しかしロブスタ種を使うと、夏にごくごく飲んだ際にどうしても口の中に重い苦味が残ってしまいがちです。
そこで私たちは、あえてアラビカ種100%でアイスコーヒーを作ることに挑戦しました。アラビカ種でアイスに耐えうる深い苦味を出すためには、極限まで深く焙煎する必要があります。これは、一歩間違えれば焙煎機から火が出るリスクがあるため、工場の職人たちが集中しながら、高度で極めてシビアな技術で焙煎しています。
このリスクと闘いながら焼き上げた豆だからこそ、アイスコーヒーとしてガツンとした苦味がありながらも、口に残らずスッと消える「圧倒的なキレの良さ」が実現しました。
そんな水出しコーヒーにTIMELESSを採用頂きました。採用背景やメリットをお聞かせください。
今回のTIMELESS採用は、環境に配慮した商品づくりを検討していた際、プラスチック削減になることから即採用にしました。実際の完成した商品を見ても、以前のバルブ装着型からすっきりとした印象になり、商品の魅力アップにもつながったと思います。
コーヒーはSDGsと非常にかかわりが深い商品です。当社は有機/フェアトレードの認証を取得しており、環境問題がコーヒーに大きく関わっていることを重視して、会社としてできることを模索しながら環境問題改善に向けた活動をしています。
最後に、今後の展望をお聞かせください。
人々にはそれぞれの暮らしがあり、人生があります。その人生の一コマにホッとする時間があり、一杯のコーヒーで癒されることによって、笑顔がそこに生まれます。そんな人々を安心と笑顔にさせるコーヒーを作りたいと考えています。
北陸では2年前に能登の大震災に見舞われ、一度人々から笑顔がなくなりました。そんな中、ひと時の笑顔を取り戻すきっかけの一つとなったのが、一杯のコーヒーでした。その時、私たちは改めてコーヒーの持つ大きな力を確信しました。そしてコーヒーを取り扱う企業として、一杯のコーヒーに全力で向き合っています。
【取材を終えて】
「誰がやっても生豆を焼けばコーヒーになる。だからこそ、季節や人の味覚の変化まで計算して、いつも変わらぬ美味しさを届けるのがプロ」という言葉に長年地域を支えてきた強い責任感と誇りを感じました。
本編では語り尽くせなかった、地元・石川の日本酒を使った「インフューズドコーヒー」への挑戦も、まさにその職人魂の結晶だと思います。
「TiMELESS」採用に込められた環境への優しさ、そして震災を乗り越えコーヒーの力を信じて全力で向き合う姿勢に深く感銘を受けました。
ダートコーヒー株式会社/中西様、関係者の皆様、ご協力ありがとうございました。
最後になりますが、能登半島地震により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
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